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前歯の異常は奥歯の異常

では、歯並びが悪くなる根本原因は何でしょうか。実はそれは前歯の歯並びの異常ではなく、奥歯の歯並びの異常なのです。

 

すでにお話したように、日本人の顎は昔にくらべると小さくなりました。顎の成長カ−ブと歯の発育カ−ブがアンバランスで、顎の奥行きが十分大きくならないまま成長が止まっています。その狭い口腔に、古代人と同じように32(28)本の歯が生えてくるのです。

 

前にお話した歯の生え方について思い出してください。最初に生える永久歯は下の第一大臼歯で、別名「六歳臼歯」と呼ばれています。六歳臼歯は第二乳臼歯のあとに生える歯ですが、そのあと、中切歯から小臼歯まで順次、乳歯から永久歯に生え変わります。このとき大事になるのが顎の大きさです。

 

乳歯から永久歯に生え変わるとき、乳歯はその下に育っている永久歯に押されるように抜け、かわりに永久歯が頭を出します。ところが、六歳臼歯が生えるときに顎の奥行きのスペ−スが小さいと、その前に生えている第二乳臼歯の根っこが押されて、徐々に前に傾きながら押し出されていきます。すると、その前に生えている第一乳臼歯や乳犬歯もその影響を受けて、前に前にと押し出されていきます。

 

まるで押しくらまんじゅうのように、そのしわ寄せは前歯(中切歯や側切歯)や犬歯に及び、歯を押し出します。そうすると、六歳臼歯のすぐあとに生えてくる中切歯や側切歯は、奥歯からの圧力に負けて傾きながら生え変わります。そして小臼歯と前歯にはさまれた犬歯は、スペ−スが足りなくて歯列から飛び出すことになります。

 

六歳臼歯のうしろにスペ−スがなければ、小臼歯のあとに生えてくる第二大臼歯や第三大臼歯(親知らず)もまっすぐ生えることができません。この影響を六歳臼歯が受けると、前歯へのしわ寄せはさらに大きくなります。 前歯の根はつくりが繊細で、どっしりと根を張った大臼歯にくらべると、大人と子供ほどの違いがあります。そのため、奥歯に押されれば、いやでも歯列からはみ出たり、重なったりしてしまいます。

 

このように、奥歯がまっすぐに生えなければ、その影響をもろに受けるのが前歯なのです。つまり歯並びの異常は前歯ではなく、奥歯から始まっているわけです。 

 

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