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安易な宣伝に乗せられないこと

矯正歯科の看板をあげているクリニックはたくさんあり、中には「安い、簡単」な矯正治療をうたっているところもあります。「値段が安くて簡単なら」と飛びつきたくなるかもしれませんが、しかし、そういう治療は多くの場合、結果的に「高い、難しい」治療に変わりかねないのです。

 

たとえば安易に顎を広げてしまうと、あとで取り返しがつかなくなる場合があります。とくに子供の場合は注意が必要です。

 

矯正の適齢期は小学校の高学年から高校生くらいまでです。子供のうちに矯正を受ける場合、小学校の5、6年生が多いですが、この頃はちょうど12歳臼歯(第二大臼歯)が生える年齢です。実は、この歯が一番問題があり、親知らず(第三大臼歯)に押されて倒れながら生えてくるため、少しずつ前の歯を倒して歯並びを悪くします。ところが、この歯が生える前(小学校低学年)に歯をきれいに並べてしまうと、そのあと出てくる不定愁訴に気づかず、手遅れになってしまうことがあるのです。

 

歯並びやかみ合わせが悪いと、それを知らせるサイン(不定愁訴などの症状)が必ず出てきます。自然に出てくる症状はわかりやすく、「こうだから、こうなる」と先を読み取ることができます。ところが、その前に人為的に手が入るとその症状が隠れてしまい、あとで治療しようとしても非常に難しくなります。本来の正しい位置がわからなくなってしまうのです。

 

しかも、そういう場合、根本的な問題を解決していないため、時間がたってから不定愁訴がつぎつぎに出てきます。そして、その不定愁訴の原因がわかりにくいため、解決しにくくなります。結果的に、再治療で奥歯を起こす治療が難しくなって時間がかかり、高くついてしまうわけです。

 

本来の矯正治療は、患者さんの5年、10年くらい先を考えて、歯並びの悪い歯を「三次元的に元の位置に戻す」というとらえ方で行なわないと、このように必ずあとで問題が起きてきます。問題が起きないようにするためには、最初に手をつける前の患者さんの口や歯、さらに全身をよく見て、さまざまな角度からデ−タをとり、慎重に取りかからなければいけません。いうまでもなく患者さんは生きた体です。それをいじるのですから、十分なデ−タと検証が不可欠なのです。

 

なぜ私がこんな、いわずものがなのことまで述べるかといえば、ほかの歯科医で拡大のみの治療を受けて、どうにもならなくなって私のクリニックをたずねてくる患者さんが、最近ことに多いからです。そういう場合、その患者さんの矯正前や矯正中のデ−タが必要ですが、それをきちんと取っていないケ−スがほとんどで、対応に苦慮します。最初のデ−タのない患者さんの歯をきれいに治し、不定愁訴までなくすのは、大変な作業なのです。

 

見た目をきれいにするだけの矯正なら、だれでも「安く、早く、簡単に」できます。しかし、それは先ほどお話したように対症療法にすぎません。歯並びはきれいだけど、顎関節機能に合わず、かみ合わせが悪いというのが、いちばん危険でやっかいなのです。ですから、安易な宣伝文句に乗らないことが大切なわけです。

 

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