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無駄な歯は一本もない

歯の成り立ちや歯並び・かみ合わせの異常、それによって起こるさまざまな影響のお話をしてきました。歯というものが生体にとってどれほど大切なものかお分かりになっていただけたことと思います。少し前に「〜歯が命」というテレビのキャッチコピ−が流行しましたが、私たち歯科医からするとまさしくそのとおりです。

 

人間の顎は、時代とともに小さくなってきました。これは火を使って調理するようになった人類の避けられない宿命で、文明が進めば食べ物は軟らかくなり、その分、顎の骨は発達しませんから小さくなってきたわけです。一方歯の大きさや形は、縄文時代の昔から変わっていません。この不均衡が現代人の歯並びの異常を招いているのですが、見方を変えれば、体のほかの部位が変化していても、歯だけは変わっていないということになります。つまり歯は、古代人の時代からすでに完成した形をしていたということです。

 

そして歯は、生物の進化の名残りでもあります。かつて歯は魚のウロコであり、亀の甲羅でした。それが進化にともなって形を変えながら、現在の人間の歯にいたっているのです。そしていまも昔も、歯は命です。甲羅を割られた亀は生きていけません。同じように、歯がなくなれば動物は生きてはいけません。歯の痛みが耐えがたいのも、それが生命に直結する痛みだからです。

 

私は顕微鏡で歯をのぞくたびに、生命の神秘に触れるような思いを感じます。歯をつくっているのはハイドロキシアパタイトという物質ですが、その結晶は精緻で美しく、まるでダイヤモンドのようなのです。

 

人間にさずかった永久歯は32本(ただし前述したように、親知らずは現代人には不要になりつつあります。したがって28本が必要)で、この数は一生変わりません。1本失えば、その歯は二度と生えてこない、代わりのきかないものです。髪の毛や皮膚や内臓の細胞は常に新陳代謝し、再生されていますが、歯だけは生まれ変われないのです。歯というものは、それほどかけがえのないものなのです。

 

なかには「28本もあるなら、1本や2本くらいなくてもいいじゃないか」と思う人もいるかもしれません。しかし、健康な小臼歯を1本失ったことから起きる悲劇を、私はいくつも見てきました。健康で正常な小臼歯を失ったことをきっかけに骨が萎縮し、かみ合わせが狂ってきて、顎関節の機能障害を起こしやすくなり、結果的に頭痛や耳鳴り、めまいなどの激しい不快症状に悩まされるようになった人は数知れないかもしれません。

 

28本の歯は、それぞれが役割をもって神から人間に与えられた宝物です。1本も無駄なものはないし、無駄にはできないのです。

 

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