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模索の日々

開業医として患者さんの矯正治療にあたりながら、また松本歯科大学非常勤講師として研究をしながら、私の心をしめていたのは、どうすれば歯を抜かずに矯正治療ができるかという問題でした。そのため、国内では矯正の講習会はもちろん、整体や鍼灸の勉強会に通ったり、アメリカへも二度にわたって矯正について短期留学して、いろんな講習会に参加したりしました。

 

なぜアメリカかといえば、矯正歯科の歴史は100年あまり前のアメリカから始まっています。日本に入ってきたのはそれから50年ほどたってからです。ですから30年前に私が矯正歯科医になったころは、まだ20年くらいしか日本では歴史がなかったのです。矯正歯科を専門にしている先生も少なく、日本語で体系的に書かれた本もまだないという状態でした。

 

そのため、矯正歯科の基本的な理論や最新の技術を学ぶには、本場のアメリカがいちばんだったわけです。当時、アメリカではさまざまな矯正法が行なわれており、それぞれその治療法を開発した医師の名前がつけられていました。たとえば「ツイ−ド」、「ロス」、「アレキサンダ−」、「リケッツ」などがあります。それぞれ理論的には異なりますが、実際の治療法はどれも歯を抜くものです。ことにリケッツ理論は「バイオプログレッシブ」と呼んでいますが、日本に伝えられた講習会では、徹底的に抜いて矯正する方法です。

 

しかも日本人の場合、欧米人にくらべて顎が小さいため、アメリカで行なわれている基準より、さらに抜くことになってしまいます。講習会に参加するたび、そう指摘され、それまでなるべく抜く数を少なくしていた私は、ますます分からなくなる始末です。自分のやってることは間違いなのかと、途方に暮れる思いでした。

 

このアメリカでの講習会に参加したのは1989年のことで、その2年後に神奈川歯科大学の佐藤貞雄教授(当時は助教授)に出会い、これが矯正歯科医としての私の運命的な出会いになるのです。その話にいく前に、アメリカでの矯正の歴史について、少し触れておきましょう。

 

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